疑問解消!人事・労務のQ&A(21)

Q21:労働者の要望により、休憩時間を分割して与えることはできますか?
  • ある社員が、お昼に設けられている1時間の休憩時間を、お昼に30分・夕方に30分に分割したいと言ってきた。
  • お昼ご飯は社外ではなく社内食堂で済ませられるため1時間も不要だが、夕方ごろ集中力が切れるため休憩が欲しいとのこと。
A:分割された休憩時間が極端に短くならなければ、問題なし。

休憩時間は、労働時間が6時間を超える場合においては少なくとも45分、8時間を超える場合においては少なくとも1時間与えなければなりませんが、
労働時間の途中で与える限り、分割して与えても、まとめて与えても問題ありません。したがって、各事業所の実態に応じて、適宜分割して与えて差し支え無いということです。

ただし、気をつけるべきなのがその分割方法。休憩時間というのは、労働から完全に解放され、労働者が自由に利用することのできる時間のことを指します。
例えば休憩を5分で分割するなど、極端に短い休憩時間の場合は自由利用も不可能な状況であり、労働から完全に解放されるとは認められないことがあるため注意が必要です。

すなわち、その時間を労働者が自由に利用することが事実上制約され、一定の部署に留まることを要するような場合には、そこでのごく短い休憩時間は「手待時間」であり労働時間として評価すべきものと考えられます。

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