Q9:社内でリファラル採用を始めたいのですが、制度を導入するうえでの注意点は?
A:既存社員に対し、採用の基準や手順等を明確に示すことが重要。
リファラル(Referral(紹介・推薦))採用とは、言葉のとおり、自社の社員から友人・知人を紹介してもらい、採用に結び付ける制度のことを言います。リファラル採用のメリットとしては、一般的に会社と応募者のマッチング率が高くなること、人材紹介会社や媒体等を使用した採用と比較してコストが低減すること、紹介する社員と応募者との信頼関係を通じて組織の求心力が高まることなどが挙げられます。反対に、留意すべき点としては、リファラル採用の基準や手順等が不明確な場合、後にトラブルに発展する可能性が高く、既存の社員まで離職することになり兼ねないため、十分な準備が必要です。
リファラル採用であっても、募集・採用に関する一般的な法規が適用されるため、労働条件の明示、均等な機会の確保、守秘義務、報酬の供与の禁止等の規定が適用されます。報酬の供与に関して、多くは友人・知人を紹介する社員に対する報酬の支払いが問題となりますが、当該報酬を賃金として賃金規程等に明確に記載して支払う場合は、違法とはされません。