働き方改革 労務

【法改正対応】産業医の職務とは?企業における産業医の役割を分かりやすく解説

2019年8月27日

平成29年(2017年)6月1日施行の改正労働安全衛生規則等による「産業医制度」の役割・権限強化のほか、平成31年(2019年)4月1日より順次施行されている「働き方改革関連法」に含まれる「労働基準法」改正により、「時間外労働の上限規制の導入」「健康管理における産業医の権限強化」「産業医の勧告と地位の確保」「健康情報管理の構築」などにより、さらに産業医の役割・権限が強化され、産業医が企業の安全衛生における重要な役割を果たす存在となってきました。

でも、そもそも産業医の役割って何?という方も少なくないと思いますので、今回は「産業医」について分かりやすく解説していきたいと思います。

 

産業医とは?

産業医とは、事業場*における労働者の健康管理等について、専門的な立場から指導・助言を行う医師のことを言います。労働安全衛生法により、一定規模の事業場には産業医の選任が義務づけられています。

*分かりやすく解説すると、事業場とは会社のことですが、本社、支社などに分かれている場合などは、それぞれを1事業場とカウントします。

 

産業医の要件

産業医は、医師であって、以下のいずれかの要件を備えた者から選任しなければなりません。

  1. 厚生労働大臣の指定する者(日本医師会、産業医科大学)が行う研修を修了した者
  2. 産業医の養成課程を設置している産業医科大学その他の大学で、厚生労働大臣が指定するものにおいて当該過程を修めて卒業し、その大学が行う実習を履修した者
  3. 労働衛生コンサルタント試験に合格した者で、その試験区分が保健衛生である者
  4. 大学において労働衛生に関する科目を担当する教授、准教授、常勤講師又はこれらの経験者

 

産業医の職務

産業医は、事業場における労働者の健康管理等を行う役割を担っています。

労働者が50人以上の事業場(※人数要件は事業場単位。短時間労働者・契約社員・派遣社員を含む。)においては、事業者に産業医を選任することが義務づけられています。

労働者数が50人未満の事業場でも、医師等に産業医の役割を担わせることが努力義務とされています。1,000人以上の大規模事業場などでは、専属産業医を選任することが必要となってきます。

産業医の職務は、法律上9つに分類されています。

産業医の職務(安衛則第14条第1項)

事業者は産業医に対して、第14条第1項に掲げる事項をなし得る権限を与えなければならない。

①健康診断の実施とその結果に基づく措置
②長時間労働者に対する面接指導・その結果に基づく措置
③ストレスチェックとストレスチェックにおける高ストレス者への面接指導その結果に基づく措置
④作業環境の維持管理
⑤作業管理
⑥上記以外の労働者の健康管理
⑦健康教育、健康相談、労働者の健康の保持増進のための措置
⑧衛生教育
⑨労働者の健康障害の原因の調査、再発防止のための措置

 

産業医の選任

事業者(会社)は、事業場の規模に応じて、以下の人数の産業医を選任し、労働者の健康管理等を行わせなければなりません。

  • 労働者数50人以上3,000人以下の規模の事業場 ・・・ 1名以上選任
  • 労働者数3,001人以上の規模の事業場 ・・・ 2名以上選任
  • 常時 1,000 人以上の労働者を使用する事業場と、次の労働安全衛生規則第 13 条第 1 項第 2 号に掲げる業務に常時500人以上の労働者を従事させる事業場では、その事業場に専属の産業医を選任しなければなりません。

 

改正労働安全衛生規則等により見直しとされた産業医の業務

平成29年(2017年)6月1日 改正労働安全衛生規則等により見直された産業医の業務は、次のとおりです。

1.健康診断の結果に基づく医師等からの意見聴取に必要となる情報の医師等への提供

【改正】労働安全衛生規則第51条の2 ほか有機溶剤中毒予防規則等8省令

事業者は、健康診断の結果、異常所見のあった労働者について医師等からの意見聴取を行わなければならない場合に、当該医師等から、意見を述べる上で必要となるその労働者の業務に関する情報を求められたときは、これを提供しなければならないこととなりました。

【改正前】
事業者は、健康診断の結果、異常の所見があると診断された労働者について、当該労働者の健康保持に必要な措置について、医師等からの意見を聴取する。

【改正後(現行)】
事業者は、各種健康診断の有所見者について医師等が就業上の措置等に関する意見具申を行う上で必要となる労働者の業務に関する情報を当該医師等から求められたときは、これを提供しなければならないこととする。

労働者の業務に関する情報とは?

  • 「労働安全衛生規則」に関するもの
    労働者の作業環境、労働時間、作業態様、作業負荷の状況、深夜業等の回数・時間数等
  • 「有機溶剤中毒予防規則等」に関するもの
    特殊健康診断の対象となる有害業務以外の業務を含む、労働者の作業環境、労働時間、作業態様、作業負荷の状況、深夜業等の回数・時間数等

改正の背景

定期健康診断の有所見率が5割を超える中、異常所見者の就業上の措置に関する医師等からの意見聴取は、事業者の義務であり、産業医に期待される重要な職務です。
過重労働による健康障害の防止対策を始めとする、産業医活動の充実を図る観点から、長時間労働者に関する情報を産業医に提供しなければならないものとなりました。長時間労働者に対する面接指導について、産業医による勧奨を促進する目的のほか、健康相談等で情報を活用することが想定されています。

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2.長時間労働者に関する情報の産業医への提供

【改正】労働安全衛生規則第52条の2

事業者は、時間外・休日労働が月100時間を超えた労働者について、速やかにその労働者の労働時間に関する情報を産業医に提供しなければなりません。

【改正前】
事業者は、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1月当たり100時間を超える労働者について、当該労働者からの申出に基づいて医師による面接指導を行う。

【改正後(現行)】
事業者は、毎月1回以上、一定の期日を定めて、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間の算定を行ったときは、速やかに、その超えた時間が1月当たり100時間を超えた労働者の氏名及び当該労働者に係る超えた時間に関する情報を産業医に提供しなければならないものとする。

労働者の労働時間に関する情報とは?

  1.  時間外・休日労働が月100時間を超えた労働者の氏名、及び当該労働者の超えた時間に関する情報
  2.  上記1.に該当する労働者がいない場合においては、該当者がいないという情報

改正の背景

過重労働による健康障害の防止対策を始めとする、産業医活動の充実を図る観点から、長時間労働者に関する情報を産業医に提供しなければならないものとされました。長時間労働者に対する面接指導について、産業医による勧奨を促進する目的のほか、健康相談等で情報を活用することが想定されています。

 

3.産業医による定期巡視の見直し

【改正】労働安全衛生規則第15条

事業者から産業医に所定の情報が毎月提供される場合には、産業医の作業場の巡視の頻度を、毎月1回以上から2ヵ月に1回以上にすることが可能となりました。(巡視の頻度の変更には事業者の同意が必要です。)

【改正前】
産業医は、少なくとも毎月一回作業場等を巡視し、労働者の健康障害防止のために必要な措置を講ずる。

【改正後(現行)】
少なくとも毎月1回行うこととされている産業医による作業場等の巡視について、事業者から毎月1回以上産業医に所定の情報(衛生管理者の巡視結果など)が提供されている場合であって、事業者の同意がある場合には、産業医による作業場等の巡視の頻度を、少なくとも2月に1回とすることを可能とする。

所定の情報とは?

  1.  衛生管理者が少なくとも毎週1回行う作業場等の巡視の結果
    ・ 巡視を行った衛生管理者の氏名、巡視の日時、巡視した場所
    ・ 巡視を行った衛生管理者が「設備、作業方法又は衛生状態に有害のおそれがあるとき」と判断した場合における有害事項及び講じた措置の内容
    ・ その他労働衛生対策の推進にとって参考となる事項
  2.  上記1.に掲げるもののほか、衛生委員会等の調査審議を経て事業者が産業医に提供することとしたもの
    【例】
    ・労働安全衛生法第66条の9に規定する健康への配慮が必要な労働者の氏名及びその労働時間数
    ・ 新規に使用される予定の化学物質・設備名、これらに係る作業条件・業務内容
    ・ 労働者の休業状況
  3.  休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1ヵ月当たり100時間を超えた労働者の氏名及び当該労働者に係る超えた時間に関する情報(=今回の見直しにより、産業医への提供が義務付けられた情報)
    ※ 定期巡視の頻度の見直しをしない場合においても、事業者は産業医に対して上記1.2.の情報を提供することが望まれます。

改正の背景

過重労働による健康障害の防止やメンタルヘルス対策等が事業場における重要な課題となっており、産業医のより効率的かつ効果的な職務の実施が求められています。そのような中、これらの対策のための情報収集に当たり、職場巡視とそれ以外の手段を組み合わせることも有効と考えられることから、毎月、一定の情報が事業者から産業医に提供される場合には、産業医の職場巡視の頻度を2ヵ月に1回とすることが可能となりました。

事業者の同意について

事業者の同意を得る際は、産業医の意見に基づいて、衛生委員会等において調査審議を行ったうえで行うことが必要です。
また、当該調査審議は、巡視頻度を変更する一定の期間を定めた上で、その一定期間ごとに産業医の意見に基づいて行います。

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働き方改革関連法により強化された産業医の業務

平成31年(2019年)4月1日 働き方改革関連法により強化された産業医の業務は、次のとおりです。

1.産業医・産業保健機能の強化

長時間労働やメンタルヘルス不調などにより、健康リスクが高い状況にある労働者を見逃さないため、産業医による面接指導や健康相談等を確実に実施するための措置です。

産業医の活動環境の整備

産業医の独立性・中立性を高めることなどにより、産業医等が産業医学の専門的立場から労働者一人ひとりの健康確保のために、より一層効果的な活動を行いやすい環境が整備されました。

産業医の独立性・中立性の強化

・改正労働安全衛生法第13条第3項

産業医が、産業医学の専門的立場から、独立性・中立性をもってその職務を行うことができるよう、産業医は、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識に基づいて、誠実にその職務を行わなければなりません。

産業医の知識・能力の維持向上

・改正労働安全衛生規則第14条第7項

産業医は、労働者の健康管理等を行うために必要な医学に関する知識・能力の維持向上に努めなければなりません。

産業医の辞任・解任時の衛生委員会等への報告

・改正安衛則第13条第4項

産業医の身分の安定性を担保し、その職務の遂行の独立性・中立性を高める観点から、事業者は、産業医が辞任したとき又は産業医を解任したときは、遅滞なくその旨・その理由を衛生委員会又は安全衛生委員会(衛生委員会等)に報告しなければなりません。

※ 「遅滞なく」とは、おおむね1月以内を言います。

産業医への権限・情報提供の充実・強化

産業医の権限の具体化

・改正安衛則第14条の4第1項、第2項

事業者が産業医に付与すべき権限には、以下のアからウまでの事項に関する権限が含まれます。

ア 事業者又は総括安全衛生管理者に対して意見を述べること
イ 労働者の健康管理等を実施するために必要な情報を労働者から収集すること
ウ 労働者の健康を確保するため緊急の必要がある場合において、労働者に対して必要な措置をとるべきことを指示すること

産業医等に対する労働者の健康管理等に必要な情報の提供

・改正安衛法第13条第4項、第13条の2第2項、改正安衛則第14条の2第1項、第2項、第15条の2第3項

業医が産業医学の専門的立場から労働者の健康確保のためにより一層効果的な活動を行いやすい環境を整備するため、産業医を選任した事業者は、産業医に対して、以下のアからウまでの情報を提供しなければなりません。

事業者から産業医へのアからウまでの情報の提供は、次の情報の区分に応じ、それぞれに定める時期に行わなければなりません。
※「速やかに」とは、おおむね2週間以内をいいます。

①健康診断、②長時間労働者に対する面接指導、③ストレスチェックに基づく面接指導実施後の既に講じた措置又は講じようとする措置の内容に関する情報(措置を講じない場合は、その旨・その理由)
提供時期:①~③の結果についての医師又は歯科医師からの意見聴取を行った後、遅滞なく提供すること
時間外・休日労働時間が1月当たり80時間を超えた労働者の氏名・当該労働者に係る当該超えた時間に関する情報(高度プロフェッショナル制度対象労働者については、1週間当たりの健康管理時間が40時間を超えた場合におけるその超えた時間(健康管理時間の超過時間))
提供時期:当該超えた時間の算定を行った後、速やかに提供すること
労働者の業務に関する情報であって産業医が労働者の健康管理等を適切に行うために必要と認めるもの
提供時期:産業医から当該情報の提供を求められた後、速やかに提供すること

※事業者から産業医への情報提供の方法については、書面により行うことが望まれ、具体的な情報提供の方法については、事業場ごとにあらかじめ事業者と産業医で決めておくことが望まれます。

※ 労働者数50人未満の事業場の事業者は、医師または保健師に対して、アからウまでの情報について、各情報の区分に応じて、情報提供するように努めなければなりません。

産業医が勧告しようとするときの事業者に対する意見の求め、産業医から勧告を受けたときの勧告の内容等の記録・保存

・改正安衛則第14条の3第1項、第2項

産業医の勧告が、その趣旨も含めて事業者に十分に理解され、かつ、適切に共有されることにより、労働者の健康管理等のために有効に機能するよう、産業医は、勧告をしようとするときは、あらかじめ勧告の内容について、事業者の意見を求めます。

事業者は、勧告を受けたときは、勧告の内容・勧告を踏まえて講じた措置の内容(措置を講じない場合は、その旨・その理由)を記録し、これを3年間保存しなければなりません。

産業医の活動と衛生委員会等との関係の強化

産業医の勧告を受けたときの衛生委員会等への報告

・改正安衛法第13条第6項、改正安衛則第14条の3第3項、第4項

事業者は、勧告を受けたときは、勧告を受けた後、遅滞なく勧告の内容、勧告を踏まえて講じた措置または講じようとする措置の内容(措置を講じない場合にあっては、その旨・その理由)を衛生委員会等に報告しなければなりません。

産業医による衛生委員会等に対する調査審議の求め

・改正安衛則第23条第5項

産業医が衛生委員会等に産業医学の専門的な立場から、労働者の健康管理等について積極的に提案できるよう、産業医は、衛生委員会等に対して、労働者の健康を確保する観点から、必要な調査審議を求めることができます。

安全委員会、衛生委員会等の意見等の記録・保存

・改正安衛則第23条第4項

事業者は、安全委員会、衛生委員会等の開催の都度、これらの委員会の意見・当該意見を踏まえて講じた措置の内容・これらの委員会における議事で重要なものを記録し、これを3年間保存しなければなりません。

健康相談の体制整備、健康情報の適正な取扱い

・改正安衛法第13条の3

労働者からの健康相談に適切に対応するために必要な体制の整備等

労働者の心身の状態に関する情報の取扱い

改正安衛法第104条第1項から第4項まで、改正じん肺法第35条の3第1項から第4項まで、改正安衛則第98条の3、改正じん肺則第33条

労働者が雇用管理において不利益な取扱いを受ける不安なく、安心して医師等による健康診断等を受けられるようにするため、事業者は、労働者の心身の状態に関する情報を収集し、保管し又は使用するに当たっては、労働者の健康の確保に必要な範囲内で労働者の心身の状態に関する情報を収集し、並びに当該収集の目的の範囲内でこれを保管し、及び使用しなければなりません。ただし、本人の同意がある場合その他正当な事由がある場合は、この限りではありません。

事業者は、労働者の心身の状態に関する情報を適正に管理するために必要な措置を講じなければなりません。

※ 「労働者の心身の状態に関する情報の適正な取扱いのために事業者が講ずべき措置に関する指針」(平成30年9月7日付け労働者の心身の状態に関する情報の適正な取扱い指針公示第1号)、「事業場における労働者の健康情報等の取扱規程を策定するための手引き」(平成31年3月28日に作成)参照

その他正当な事由がある場合とは

「その他正当な事由がある場合」とは、メンタルヘルス不調により自殺企図の徴候が見られる場合など、人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるときなど、以下のアからエまでの場合が含まれます。

法令に基づく場合
人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき
公衆衛生の向上、児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき
国の機関若しくは地方公共団体又はその委託を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、本人の同意を得ることにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき
産業医等の業務の内容等の周知

改正安衛法第101条第2項、第3項、改正安衛則第98条の2第1項、第2項

産業医を選任した事業者は、その事業場における産業医の業務の具体的な内容、産業医に対する健康相談の申出の方法、産業医による労働者の心身の状態に関する情報の取扱いの方法を、以下のアからウまでの方法により、労働者に周知させなければなりません。

※ 労働者数50人未満の事業場の事業者は、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識を有する医師又は保健師についてこれらの事項を、以下のアからウまでの方法により、周知するよう努めなければなりません。

常時各作業場の見やすい場所に掲示し、備え付けること
書面を労働者に交付すること
磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、かつ、各作業場に労働者が当該記録の内容を常時確認できる機器を設置すること

2.長時間労働者に対する面接指導等

長時間労働やメンタルヘルス不調などにより、健康リスクが高い状況にある労働者を見逃さないため、医師による面接指導が確実に実施されるようにし、労働者の健康管理を強化されました。

労働時間の状況の把握

・改正安衛法第66条の8の3、改正安衛則第52条の7の3第1項、第2項

事業者は、改正安衛法第66条の8第1項又は第66条の8の2第1項の規定による面接指導を実施するため、タイムカードによる記録、パーソナルコンピュータ等の電子計算機の使用時間(ログインからログアウトまでの時間)の記録等の客観的な方法その他の適切な方法により、労働者の労働時間の状況を把握しなければなりません。

事業者は、これらの方法により把握した労働時間の状況の記録を作成し、3年間保存するための必要な措置を講じなければなりません。
※ 派遣労働者については、派遣先事業者が労働時間の状況を把握し、派遣元事業者が面接指導等を行わなければなりません。

労働者への労働時間に関する情報の通知

・改正安衛則第52条の2第3項)

事業者は、時間外・休日労働時間の算定を行ったときは、当該超えた時間が1月当たり80時間を超えた労働者本人に対して、速やかに当該超えた時間に関する情報を通知しなければなりません。
※ 当該通知については、高度プロフェッショナル制度の対象労働者を除き、管理監督者、事業場外労働のみなし労働時間制の適用者を含めた全ての労働者に適用されます。

医師による面接指導の対象となる労働者の要件

・改正安衛法第66条の8第1項、改正安衛則第52条の2第1項

面接指導の対象となる労働者の要件を、「時間外・休日労働時間が1月当たり80時間を超え、かつ疲労の蓄積が認められる者」に拡大しました。
※ 面接指導を行うに当たっては、この要件に該当する労働者の申出により行います。

研究開発業務従事者に対する医師による面接指導

改正安衛法第66条の8の2第1項、第2項、改正安衛則第52条の7の2第1項、第2項

事業者は、時間外・休日労働時間が1月当たり100時間を超える研究開発業務従事者に対して、申出なしに医師による面接指導を行わなければなりません。

高度プロフェッショナル制度対象労働者に対する医師による面接指導

・改正安衛法第66条の4の2第1項、第2項、改正安衛則第52条の7の4第1項、第2項

事業者は、1週間当たりの健康管理時間が40時間を超えた場合におけるその時間について1月当たり100時間を超える高度プロフェッショナル制度対象労働者に対して、申出なしに医師による面接指導を行わなければなりません。

改正安衛法第66条の8第1項、第66条の8の2第1項又は第66条の8の4第1項の規定により面接指導を行う労働者以外の労働者に対する必要な措置

・改正安衛法第66条の9及び改正安衛則第52条の8

事業者は、改正安衛法第66条の8第1項、第66条の8の2第1項又は第66条の8の4第1項の規定により面接指導を行う労働者以外の労働者であって健康への配慮が必要なものについては、必要な措置を講じるように努めなければなりません。

出典:厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署「働き方改革関連法解説(労働安全衛生法/産業医・産業保健機能の強化関係)」

うつ病休職・復職対策!メンタルヘルス3つのリスク予防策とは?

 

まとめ

時代と共に、産業医の役割・権限は拡大してきました。

産業医は、事業者や職場の責任者に意見を述べる権限もあります。さらに、労働者の健康を確保するため、緊急性が高い場合は、労働者に対する必要な措置を職場に指示することもできます。

産業医が指示や指導を行っているにもかかわらず事業者が対応しなかった場合、その事業者が責任を問われることになります。

企業としての体制整備も求められてきます。

 

産業医体制も整備

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