人事 評価

MBO・OKR・360度・コンピテンシー・1on1・ノーレイティング|企業でよく使われる人事評価制度の6手法を簡単解説

2019年8月30日

従業員にとっては、毎回ドキドキ・ハラハラする人事評価。人事評価の時期になると、なんだかソワソワして落ち着かなかったりしますよね。

こんな身近は人事評価。実は様々な手法があるのです。

今回は、人事評価制度の手法にフォーカスしてご紹介していきます。

 

 

人事評価制度とは?

人事評価制度とは、評価を通して従業員を育成し、従業員の成長=会社の成長として、企業の業績向上や目標達成につなげていく仕組みを言います。

人事制度というと、評価を通して「賃金を決める」ことが目的だと考える方もいらっしゃるようです。成果を賃金に反映するのは手段や条件であって本来の目的ではないはずです。

人事評価の目的は、評価プロセスを通して人材育成をすること。

この点をしっかり押さえておく必要があります。

 

目標管理制度(MBO)

「目標管理制度(MBO)」とは、従業員個人・部門において目標を設定し、目標に対する達成度合いで評価を決める人事評価手法のひとつです。

MBO:Management by Objectives

MBOは、1954年にP.F.ドラッガーが著書で提唱した組織マネジメントの概念です。

組織と従業員個人のベクトルを合わせて目標を設定してくため、組織の目標と個人の目標が連動していきます。そうすると、個人の目標達成が組織の目標達成となり、結果、業績アップにつながっていきます。

「達成すべき目標の内容や期限が分かりやすい」「会社の方針を伝えやすい」などのメリットがある一方、高すぎる目標を設定することにもつながり、ノルマ主義や成果主義という報酬面に関する面がフォーカスされがちです。

また、「目標達成のために目標自体を低く設定する」「目標以外の業務は行わなくなる」などの課題も見受けられます。

これらは目標設定の段階で、どれだけ精緻に目標設定ができるかに依存する部分があるため、実際に適正な目標管理を運用していこうとすると、難易度は高いと言えます。

 

SMARTの法則

ここで、参考までに、ジョージ・T・ドラン氏が提唱した良い目標設定のポイント「SMARTの法則」をご紹介します。に

  • Specific(明確性) … 設定した目標は明確なものか
  • Measurable(計量性) … 目標達成率や進捗度を測定可能か
  • Assignable(割当設定) … 役割や権限を割り当てているか
  • Realistic(実現可能性) … 現実的な目標を設定しているか
  • Time-related(期限設定) … 目標達成に期限を設けているか

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OKR

OKRとは、目標と主要な結果(Objective Key Result)という意味です。

企業が達成すべき目標(Objective)を、部門・従業員個人の主要な成果(Key Result)に落とし込み、部門・従業員個人の成果を達成することにより、企業が達成すべき目標を達成するという考え方の人事評価手法のひとつです。

 

MBOとOKRは何が違うのか?

MBOは、数値的な指標で目標達成を評価する定量評価と、数値化しにくい状態・状況などで目標達成を評価する定性評価を併用していることが特徴です。

一方で、OKRは、数値的な指標で目標達成を評価する定量評価のみとなります。

また、目標の達成そのものの達成(100%以上)にフォーカスされているのMBOに対し、OKRは「ストレッチ」としての意味合いが強く、60%~70%程度の目標達成率となるよう目標設定をしていきます。OKRで目標達成が80%を超える場合、目標が甘いということになります。

人事評価後の人員配置については、「人事異動・配置転換・出向・転籍・派遣の違いとは?企業の人員配置に関する用語の違いを分かりやすく解説」をお読みください。

 

360度評価(多面評価)

360度評価は、別名:多面評価とも呼ばれ、複数の様々な立場の関係者(自部門・他部門・上司・同僚・部下)が、1人の従業員に対して、多面的に評価を行う人事評価手法のひとつです。

通常、人事評価というと上司が部下に対して行うものですが、360度評価(多面評価)は、立場や対象者との関係性が異なる複数の評価者によって、対象となる社員の仕事の仕方や態度などについて、評価していきます。

多面評価を活用することで、上司の目からは見えていない対象者の実態・特性を把握できるメリットがある一方、人を評価することが慣れていない社員が評価することによって、評価基準が統一されていなかったり、個人的な思いや恨みを360度評価で晴らそうとする傾向もあるため、360度評価(多面評価)を、企業としてどのように活用していくかが運用上、重要となってきます。

 

コンピテンシー評価

コンピテンシー評価とは、職務や役割において優秀な成果を発揮する行動特性(コンピテンシーモデル)を設定し、その行動特性を評価基準として従業員を評価する人事評価手法のひとつです。

コンピテンシー評価では、自社の理想とする人物像の行動特性を定めたうえで、設定した行動特性=成果を上げられる行動特性ということになりますので、その理想像に向けて従業員個人の目標設定をして、目標達成を支援していくことになります。

そうすることにより、従業員個人の現在地と理想像のギャップを計ることがことができ、何をどうすれば達成できるかを課題として設定していくことができます。

また、成果を上げられる行動特性を、目標管理を通して習得させることに寄り、成果を上げられる従業員に育成していくこともできます。

 

1on1(ワンオンワン)

1on1(ワンオンワン)とは、評価者(上司)と被評価者(部下)とで定期的に個人面談を行い、目標管理や業務の進捗管理のほか、日々の業務の成果や失敗、悩みなどについて話し合い、被評価者(部下)に気づきを促すことで、部下の成長をサポートする手法です。

ヤフーが導入したことで、有名になりました。

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ノーレイティング

ノーレイティング(No Rating)とは、人事評価による社員のレイティング(ランク付・格付)を廃止することではなく、人事評価による社員のランク付(S・A・B・C・Dなど)を行わない新しい人事評価のことを言います。

GEやマイクロソフトなどのグローバル大手企業が年次評価を廃止したことなども影響して、日本企業でもノーレイティングが話題になってきています。

ノーレイティングとすることで、以下のようなメリットがあると言われています。

  • 形骸化した評価プロセスのための作業をなくすことによる生産性向上
  • 相対評価や不透明な評価調整をなくすことによるエンゲージメント向上
  • 時間経過により忘れられた成果、気分により決定する評価をなくすことによるパフォーマンス向上

 

まとめ

人事評価の手法は、時代の流れとともに多様化してきています。

人事評価の良し悪しは仕組みだけで決まるものではなく、会社の文化や考え方・業種・所属する従業員の個性などによって変わってきます。

他社でうまくいった人事評価だとしても、自社でうまくいくとは限らないという点が、「ヒト」という複雑なものを扱う難しさでもあり、やりがいのある仕事でもあります。

従業員がパフォーマンスを発揮できる制度は何か、会社全体で取り組んでいく必要があります。

 

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